冬になればクマやカエル等は冬眠をして環境に適応したり、無駄なエネルギーを使わないようにしています。
しかし、当たり前の話ですが人間は冬眠をしませんよね?
何故でしょうか?
確かに現代社会で冬眠をしようものならば社会的にも金銭的にも絶対にできません。
もしもそんな事をしたら大変な事になってしまいますよね。
そんな冬眠ですが、知ってみると面白いかもしれません。
人間は冬眠ができない
我々人間は恒温動物なので冬眠することができません。
クマや蛙は変温動物なので自分で体温を調節することができないので、冬になると自分の体温が下がってしまい冬眠に入ります。
体温が下がることで消費エネルギーを抑えることができるので、食料の少ない冬には冬眠に入ります。
反対に我々人間は恒温動物なので、気温が下がろうと体内の温度は下がりませんので消費するエネルギーに変化がありません。
故に、仮に冬眠しようならば睡眠時にもエネルギーが消費され続けるので死にます。
一番の違いは恒温動物か変温動物かの差です。
しかし、冬眠ができない人間ですが、実は冬眠に似たような事をしています。
人間も冬眠に似たようなことはしている
季節性感情障害(SAD)という症状があります。
これはうつ病の一種ですが、通常のうつ病とは違い季節に関係するうつ病の一種です。
秋や冬に発症し、春夏になると治まるのが特徴で、誰でもなり得ます。
そして、今回人間も冬眠と同じような事をしているという点ではSADの特徴の1つにある睡眠時間が延長し、活動時間も減ってしまうという点です。
冬になると朝起きるのが困難だったり、日中でもすぐに眠くなってしまうなんて事はほとんどの方が経験していると思います。
これはSADが原因と言われています。
何故SADになってしまうのかというと、秋や冬には日光に当たる時間が少ないですよね。
日光に当たる時間が少ないとセロトニンの分泌が抑制され、メラトニンが増殖する事が分かっています。
セロトニンの分泌が抑制されるとイライラやストレスが溜まるようになり、メラトニンが増殖すると眠気が出てきたりと秋冬は日光に当たる時間が少ない為に眠くなったりしてしまいます。
睡眠時間が増え、同時に消費するエネルギーが減るという点では冬眠に近い状態を私たち人間も行っていると言えるのではないでしょうか。
冬眠中は夢を見るのか?
長い長い眠りの中、人間は夢を見る事があります。
しかし冬眠をしている動物も夢を見るのでしょうか?
例えば犬なんかだと夢を見る事があり、人間同様に動いてしまう事もあります。
答えはノーです。
夢を見るのには活発な脳の活動が必要なのですが、冬眠中はどうしても脳の活動が普通の睡眠よりも低下しているからです。
夢を見るとしても寝始めの頃や、目覚めの頃で脳が活発に活動する時だけになりますので、冬眠しているからといって動物たちは夢を見ずに気付いたら冬を越していたという感覚のようです。