突然ですが皆さんは文章を読むときにちゃんと意味を理解して読んでいますか?
読むのがめんどくさいので部分的に単語だけを読んで理解したようになっていませんか?
文章というのは1つ1つの文字をしっかり読んでこそ意味がしっかり伝わる物。
お互いが理解して初めて成立します。
今回はそんな文章について。
言葉の意味の理解で間違える問題
Aの身長は160cm
Bの身長は165cm
Cの身長は170cm
Dの身長は175cm
この四人の中で175cm未満は何人いるか?
という問題を作ってみました。
未満、以下、未満の対義語の超過、以上の四つの単語の意味をしっかり理解していないと含むのか含まないのか判断ができませんね。
答えは3人になります。
未満と言う言葉はそれを含まない事をいいます。
なので今回の場合は175cmを含まずに174cm~下は何人いるかという意味になります。
以下という言葉はその数量を含めてそれより下を表します。
なので175cm以下は何人?という問題ならば全員で答えは合っています。
また、超過は未満同様対象とする語句は含みません。
以上の場合は以下と同じで語句を含みます。
助詞の理解で間違える問題
SNSで話題になった問題
「叔父が海外に行く」「私は父と見送りに行った」「急いで見送りに行った」
という内容を一文で表したとき、解釈をする上で誤解の生じないものはどれか。
ア 父と私は急いで海外に行く叔父を見送りに行った。
イ 父と私は海外に行く叔父を急いで見送りに行った。
ウ 私は父と海外に行く叔父を急いで見送りに行った。
エ 私は父と急いで海外に行く叔父を見送りに行った。
正解はどれだと思いますか?
正解はウ
ではありません。
正解はイです。
ウが正解では?という声が多かったです。
その場合主語を問題文と同じ「私は父と」としているのが原因だと思います。
しかし私、父を二人にまとめる時には【私と父は】と使う。
この問題の場合、【は】は対象を区別するために使う助詞。
【と】は共にしたりひとまとめにする時に使う助詞。
なのでウの場合だと【私は】で対象を区別して【父と海外に行く叔父】でひとまとめになっている。
【私は】【父と海外に行く叔父を】【急いで見送りに行った。】というようになります。
なのでウはあり得ないのです。
直接声を出す会話の場合は私は父と、海外に行く叔父を~という表現にすることができるので一応伝えることはできますが誤解が生じます。
この問題は一文で表した時誤解の生じないものはどれかと尋ねられているので誤解があるのは選択しないという事を忘れてはいけませんね。
互いの知識の違いで間違える問題
簡単に問題を作りました。
会議が煮詰まってしまった。
どうやらここが潮時のようだ。
今しかない、私はおもむろに立ち上がった。
皆さんならどう理解しますか?
会議が進まずもう終わりかなという時に、突然立ち上がる。
そんな感じの意味で理解されていると思います。
しかしこれは違うんです。
本来の言葉の意味だと会議は議論に対して結論を出す段階に至っており、これは好機と私はゆっくりと立ち上がる。
というのが正解です。
煮詰まるとは議論に対して結論を出す段階の意味。
潮時とは好機やチャンスの意味。
おもむろとは静かに、ゆっくりと言う意味。
が本来の意味です。
しかし言葉は時代と共に変わっていくのでどちらが正しいかは難しい問題ですよね。
最後に
最初の問題にもあった未満の対義語は?
2番目の問題に使われている助詞の【は】は対象を〇〇する為に使う助詞ですか?
最後の問題に使った本来のおもむろにの意味は?
文章を部分的に読んでいる癖があると答えられないと思います。
あえて太字にしていませんので流し読みしてしまうと太字の印象が強く太字の言葉だけを覚えてしまいます。
部分的に読む事も時と場合によっては悪くないのですが肝心のポイントを抑える事ができませんね。
それで誤解が生じてしまったりしてしまっては元も子もありません。
しっかり文章を読むという癖をつけておきましょう。
私自身過去に語彙力検定試験を受けているのでまだかろうじで大丈夫だとは思っていますが皆さんはどうでしょうか?
めんどくさいからと部分的に読んでしまったり、言葉の意味を間違えて覚えてしまうと大変な事になる事もあるので文章はしっかり読むようにしましょう。