閏(うるう)秒というものが存在します。
閏年はご存じですよね。
なんと時間にも閏が存在するのはご存じでしたでしょうか?
一体何のためにあるのか?
日常には差して何も影響がないので特に注視される事もありませんでした。
しかし、これがあるかないかで今後生活にも影響が出てしまう可能性があるんです。
閏(うるう)秒とは?
数年に一度8:59と9:00の間に1秒余分に時間が入ります。
日本時間では1月1日か7月1日です。
通常59秒の次は00秒となって9:00となります。
しかし、閏秒の場合は59秒、60秒、00秒となります。
間に60秒が追加されてから9:00になるわけです。
しかも閏年と違って周期はバラバラで不定期に追加されます。
現在27回行われております。
前回は2017年に行われており、一番古いのだと1972年になります。
加える事とは逆に減らす場合もあり、今はまだ減らす機会はありません。
なぜ閏秒があるのか?
1日は86400秒です。
これは地球の自転運動に基づいて生まれた単位で、地球が1回転するまでの時間を86400で割った長さを1秒としています。
しかし、実際には誤差がありました。
実際の自転周期には1~2ミリの誤差があり、時点速度も毎回微妙に違うんです。
なので実際には86400では割り切ることができていないのです。
誤差は0.002ミリ秒程です。
セシウム原子時計というものがあります。
1967年にこのセシウム原子時計の1秒が1秒というように定義されました。
しかし実際には天体観測に基づいた時間と原子時計との時間では誤差が出るわけです。
大きく例えるならば我々が朝だと思っていても原子時計では朝ではない等。
なのでその両者を取り持つ存在が必要になりました。
それが今の世界時間時(UTC)です。
そのUTCが定めた補正するための1秒が閏秒となるわけです。
閏秒の影響は?
実は現在原子時計の時間とのずれは30秒以上もあります。
お持ちの自分で時間を設定するタイプの物は閏秒を更新できていません。
スマートフォンや電波時計等は時計の更新があるので日常生活で時間がズレている事を感じる事はないでしょう。
しかし、実際のGPS時刻は数秒ズレています。
「たった数秒くらい問題はない!」こうも言っていられなくなってしまったのが現代社会。
現代はインターネットがかなり普及したことにより数々の問題が起きました。
ニュースサイトや航空の予約システム、SNSやショッピングサイト等がこの閏秒の問題で障害が起きました。
たった1秒の事ですが、電気代や、普段使っているスマートフォンの通信も1秒毎のレベルで料金やサービスが求められているわけです。
運送、運搬、航空、ビジネスも1秒単位で動いているのでどうしても問題は起きてしまうんですね。
更に今後時間を減らすこともありえる訳です。
素人ですが時間を減らす行為を行った場合の障害は安易に想像できます。
閏秒廃止に向けて動いている
こうした問題が多く発生したことにより、閏秒をもう廃止しようとの声がありました。
企業からしたら大問題ですし、消費者にも関係ない話ではないですからね。
なので来年2023年に閏秒廃止を含む、新たな導入時期や影響について等の検討が行われます。
ただ普通に生活する中ではさして注意する必要はありません。
苦労するのはインターネットを使った大手企業やエンジニアの方々です。
しかし、これほどの障害が起きてしまう訳なので閏秒が加わる時期だけはインターネットを使う仕事や旅行に行く際には注意しておくといいです。