今回お話するのは香りがもたらす身体へのメカニズム。
以前睡眠のついて書いた際に少し書きましたが、私はアロマテラピー検定も保持しています。
アロマテラピーを学んだことで、香りを意識するだけで身体を整えることができる事も理解しました。
アロマの効能の話ではなく、匂いでもたらす身体へのメカニズムについてお話しようと思います。
前回話した睡眠の話を頭に入れて読むのがいいかもしれません。
今回の話で興味が出た方は資格取ってみるのもいいかもしれません。
簡単に取れます。
匂いは脳へどのようにして伝わるのか
食べ物の匂いを嗅いだ時、お米の匂いだ、カレーの匂いだ、と思い浮かべると思います。
実はにおいは1つではなく、何種類ものにおい物質が入っているんです。
においは鼻から入り脳へ情報が行きますが、その際に様々な過程があります。
簡単にまとめるとこうなります。
- 複数のにおい物質は鼻の奥にある嗅上皮(きゅうじょうひ)という場所へ
- 嗅上皮の先端に嗅繊毛というものがあり、そこでにおい物質を最初に受けます。
- におい物質情報が電気信号に変わり嗅球から嗅皮質に伝わる。
- 香りのイメージが作られ、3つのルートへ
- 偏桃体、視床下部へ伝わるルート
- 前頭葉に伝わるルート
- 海馬へ情報が伝わるルート
偏桃体には好き嫌い等の感情
視床下部には自律神経、内分泌系、免疫系に作用
前頭葉には味覚等からの情報を統合
海馬では記憶が引き出されます
匂いを嗅いでこれはどんな匂いなのかを理解する際にこのように脳では処理されているんですね。
私は資格勉強の時には香りを使います。
海馬から記憶を引き出すためです。
着目するのは視床下部の作用
ここは人体の環境を一定に保ちつつけようとするホメオスタシスの働きに関わっています。
ホメオスタシスとは暑い時に汗を掻いて温度を下げる等身体の状態を一定に保とうとする能力です。
睡眠の話で書いた自律神経があります。
これはホメオスタシスの維持に関わっています。
自律神経、内分泌、免疫がバランスをとることでホメオスタシスの維持に繋がります。
多少のストレスなら耐えてくれるのですが、過剰なストレスがかかると3つのバランスが崩れ様々な病気や体調が悪くなったりします。
このホメオスタシスを維持する為に香りを使うのがアロマテラピーというものなんですね。
皆さんは匂いで嫌な気分になったりすることってありませんか?
これは危険を避けようとする人間の防衛本能です。
これだけでも脳はストレスを感じてしまうのですが、実は嫌な匂いでも良い経験と結びつくと上書きされ良い匂いと感じる事もあります。
体調が悪くなる場合は匂いで過度のストレスが掛かっています。
嗅覚が鋭い方はよくなったりすると思います。
女性ホルモンにも効果的
また女性はホルモンバランスが非常に崩れやすく、崩れる事で肌等の容姿も維持しにくくなってしまいます。
女性ホルモンにはエストロゲン、プロゲステロンの2つがあります。
- エストロゲンには骨を丈夫に、血中コレステロールの抑制、皮膚や粘膜の乾燥予防に。
- プロゲステロンは妊娠する為に欠かせないホルモンです。
高い化粧品を悩んで購入する前に、一度香りを使ってホルモンバランスを整える事を意識するといいです。
ダイエットもホルモンバランスが崩れるので注意しましょう。
手っ取り早い方法がアロマ
このような容器に垂らすだけでも大丈夫です。
なければティッシュを丸めてそこに垂らすだけでも問題はありません。
アロマディフューザーよりはこのようなタイプのアロマディッシュの方が管理がしやすいです。
安いですしね。
香りの雑学
- 同じ香りでも好き嫌いがあるのは香りを電気信号に変換する嗅覚受容体遺伝子に違いがあったり、人によって匂いの経験が違うから。
- 嗅覚が脳への伝達スピードが一番速い。
- 赤ちゃんは自分の便が臭いとは思っていない。
私たちは臭い物、汚い物と教えられた経験があるので臭いと認識してしまうからです。
赤ちゃんはまだそういった経験がないのでなんとも思っていません。
刺激臭は別ですけどね。
今回覚えておいて欲しいのは、香りだけでも身体を整える事が可能という事。
アロマに興味のない方でも好きなお風呂の入浴剤の匂い、食事の匂い、自分の部屋を好みの匂いにしたり、好きな香りを嗅ぐことができる生活を心掛けるとストレスがコントロールしやすいですよ。